Activity report

坪づくり(鴨猟)

2014年10月22日

また、狩猟の季節が近づいてきました。佐土原の巨田池の鴨猟も11月15日に解禁になります。
昨日は、鴨猟に備えて、その場所の整備を行いました。結構、重労働で、体のあちこちが痛くてしょうがありません。

巨 田池の鴨猟は『越網猟』と言います。鴨は昼間に池で体を休め、夕方に餌を取りに飛び立ちます。飛び立つ際に地表すれすれを飛んでいく習性を利用して、バ レーボールのブロックのようなタイミングで網を投げ上げます。池の周りの丘陵地の樹木を凹型に伐採して鴨を待ち受ける場所を作ります。この場所を『坪』と 言います。坪の前の部分の樹木を低い高さに整えて、猟師はそこに隠れながら網を持って待ち構えます。網のとどく高さに来た鴨に合わせて網を投げ上げます が、かかった鴨は網にぐるぐる巻きになって後方に飛んでいきます。捕れた鴨はそのままにしておいて、次の網を構えます。一人が持てる網は3本までと決めら れています。鴨が全部飛び立ってしまったらその日の猟は終わりです。後ろに飛んで行った網とかかった鴨を回収します。網は後方の急斜面に落ちますが、網の 回収がし易いように、その斜面に生えている樹木や竹などを伐採します。樹木の高さを整えたり、急斜面の樹木を伐採したり、坪に行くまでの通路を整備したり の作業を昨日行いました。

巨田池の鴨猟は、400年以上も前から島津家(佐土原藩は薩摩島津藩の支藩でした)や佐土原藩の青年藩士が心身 を鍛練することを目的に行われました。現在、全国で、石川県片野地区と巨田地区の2ヵ所のみに残る古式狩猟です。県の無形民俗文化財に指定されています。 鴨超保存会のメンバーでこの伝統猟を守っています。

越網猟は生け捕りの猟ですので、これまで、東京大学を始めとして、いろいろな研究機関から鴨を捕ってほしいと依頼がありました。発信器を付けて、生態の研究なども行われました。シベリアのバイカル湖まで飛んでいったことも分かっています。
巨田池の越網猟が、伝統を守るだけでなく、いろんな研究にも役立っていることを誇りに思います。

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