Activity report

鳥獣被害対策

2014年01月30日

屋久島に鳥獣被害対策の調査に行ってきました。

屋久島は九州で一番高い (1936m)宮之浦岳を擁する円錐状の島で、その9割が森林・原野で、民有地である平地は海岸沿いに島を取り囲むベルト状に存在しています。しかも、島 のほとんどが国立公園や世界自然遺産、ラムサール条約の登録地となっており、銃器などによる狩猟が制限されているところがほとんどです。
島の農林 業は、山腹の斜面等を利用したポンカン、タンカン、パッションフルーツなどの果樹類の他、お茶の栽培が盛んになってきております。また、スギ人工林の保育 作業も行われており、すでに伐期を迎えている箇所もあります。そういう作物等にサル、シカ、タヌキ、ヒヨドリ、カラス等が大きな食害をもたらしておりま す。農業生産額約13億5千万円のうち1億2千万円ほどの被害が出ているそうです。作物以外でも、絶滅危惧種の貴重な野生植物への食害も顕著になり森林植 生への影響も看過できない事態に至っております。
屋久島では、こういう被害状況等を把握したうえで積極的な捕獲強化を図っておられます。
具 体的には、猟友会が実施する有害捕獲等に対する活動補助の強化や捕獲機材の年次的な導入、国庫補助事業を活用したシカ用くくり罠等の購入、狩猟免許取得の 助成、鳥獣被害防止柵(侵入防止柵、電気柵)の整備等の被害防除対策を講じています。侵入防止柵は島を2周するくらいに張り巡らされているそうです。ま た、タンカンなどの柑橘類にはヒヨドリ対策としてサンテというストッキングのようなもので被覆をするそうですが、そのサンテは一つが15円もするのだそう です。すごい経費だと感じました。町の単独予算で捕獲器や罠を順次増設し、銃器の使用できない場所での対策が充実してきたそうですし、捕獲補助金も増額 し、猟友会員の狩猟意欲も向上できたそうです。こういう対策の結果、年毎に捕獲頭数は増えてきており、捕獲効果は着実に図られているそうです。
宮 崎県も有害鳥獣による被害が年々拡大してきており、その対策は喫緊の課題となってきております。屋久島でも話があったのですが、ヒヨドリなどの鳥類の被害 対策では「かすみ網」もひじょうに有効な猟具だと考えますが、現在は「鳥獣の保護及び狩猟の適正化に関する法律」で使用禁止猟具に指定されています。現 在、農業の将来が危機的な状況にありますが、国民の食料供給を担う大事な産業を守るために、法律のちょっとした改正を行い、「かすみ網」などの使用を認め ることも大事なのではないでしょうか。保護が先立ち、適正捕獲が後回しになったことにより、現在の鳥獣被害に繋がっているのだと思います。
国でも、このことをしっかり協議してもらい、法律改正も含めて有効な有害鳥獣対策をねっていただきたいと考えます。

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