Activity report

残心

2010年11月21日

教育文化講演会がありました。「外国人から見た日本の心」と題した基調講演を、ニュージーラ ンド人のアレキサンダー・ベネット関西大学国際部准教授がされました。アレキサンダー先生は、剣道錬士七段、居合道五段、なぎなた四段の腕前で、武道には まってしまった外国人です。興味深いお話を聞かせていただきました。

『残心』という言葉をご存知でしょうか。武道における残心とは、技を決めた後も心身ともに油断をしないことです。つまり、技が決まっても、油断をせずに相手の反撃に身構えていることを言います。残心は、武道において最も大事なことと考えられているそうです。

剣道の全国大会の決勝戦のビデオがありました。一瞬の隙に籠手が決まります。一斉に審判の旗が上がります。選手は、決まった後もしばらく構えています。お互い、礼をして分かれます。決まった瞬間を見逃したら、どっちが勝ったのか分からない程です。

高校生の剣道の試合のビデオも見ました。大将戦です。技を決めた方が、一瞬、ガッツポーズをしました。それを見た審判は、その技での一本を取り消しました。残心が無かったとの判断でした。

オリンピックの柔道決勝戦のビデオもありました。投げ技で一本を取った選手は、大きく両手でガッツポーズをして喜んでいました。先の剣道全国大会決勝戦とは対照的な光景です。

残心とは、「勝負が決まってからの勝負」とも言われました。何があっても興奮しない、何があっても油断しない、感情を抑える、平常心、ゆとり、周りのことを常に意識する、謙虚に勝つ、直に負ける、思いやり、これらが残心だということです。

そして、最も大事なことは、この残心を日常生活にいかに活かすことができるかということだそうです。

今、武道は、世界中の人に愛好されています。外国人にとって、武道は心のサプリメントであり、精神的な支え、道徳的な支えだそうです。これが、まさに武道の精神ではないでしょうか。

平成24年度から、中学校の体育授業で武道が必修化されます。この授業が、生徒達にとっての心のサプリメントになり、精神的、そして道徳的な支えになることを期待したいと考えます。

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